2016年03月29日

『浦沢直樹展 描いて描いて描きまくる 』@世田谷文学館

 『浦沢直樹展 描いて描いて描きまくる 』に行って来ました。

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↑展覧会看板。

 場所は、東京都世田谷区にある、世田谷文学館。京王線芦花公園駅から、歩いて5〜6分の場所。

 浦沢直樹先生(1960年生)と言えば、『YAWARA!』、『MASTERキートン』、『20世紀少年』、『MONSTER』、『BILLY BAT』等、代表作多く、そのほとんどが長期連載の、日本を代表するマンガ家の一人。

 超絶上手く、ストーリーテラーです。

 今回原画を観て、改めて、圧倒的な画力に、圧倒されましたね。

 小学生時代からの絵も展示されてましたけど、その頃から、大学ノート一冊分マンガ描いてましたし、上手い。

 その当時から、展覧会のタイトル通り、描いて描いて描きまくって、今があるという感じです。

 元々天才が、更に描きまくってるんですから、上手いはずです。

 マンガは、一日にして成らず。

 当たり前ですけど、そんなことを再確認した次第です。

 ちなみに先生は、子供の頃から 模写が上手いですね。その時々で影響受けてるマンガ家の絵が、すぐ分かるくらい、その絵でマンガを描いてます。

 少年時代は、川崎のぼるタッチだったり、石森章太郎タッチ、手塚治虫タッチ、永島慎二タッチ etc.

 それだけ画力があるってことです。

 そして、エッセンスを物にして、熟成し、アウトプットしたのが、浦沢流なんでしょう。

 さらにプロになってからも、鳥山明風だったり、メビウス風だったり、和田誠風だったり、画風や色の塗り方など、挑戦し続けてます。

 変化も恐れないところも、すごいと思いました。

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↑会場内撮影スポット。『MONSTER』からですね。

 マンガ原稿と同時に、ネーム(紙にコマ割りと人物&セリフを描き入れた、マンガの設計図)が展示されていました。

 流れるようなネーム。一気にネームを仕上げてるのが分かります。詰まってないというか。

 話とセリフと映像(カメラワーク)が頭で組み上がったら、一気に紙に落とし込む感じで描くんだろうなって思いました。
 
 小学生の頃から、大学ノート一冊分マンガ描き上げて来たから、今があるんですね、ホント。

 繰り返しますが、マンガは一日にして成らずです。

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↑パネル。猪熊滋悟郎先生。


※アニメ『YAWARA!』(1989年)第1期OP、永井真理子「ミラクル・ガール」(TVサイズ)。

Yawara OP1

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posted by 諸星ノア at 20:23| マンガ・マンガ家

2015年05月28日

『永井豪×石川賢 ゲッターロボ生誕40周年原画展』@青山GoFaギャラリー

 東京・渋谷区にある、青山GoFaギャラリーで開催中の『永井豪×石川賢 ゲッターロボ生誕40周年原画展』に行ってきました。

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↑展覧会ポスター。

 青山GoFaギャラリーは、地下鉄半蔵門線・表参道駅から、歩いて5分くらい、青山オーパビルの2Fにあります。

 大通りを挟んで向かい側には、かの青山学院大学があります。まー、おしゃれスポットですな。

『ゲッターロボ』は、永井豪(1945年〜)と石川賢(1948〜2006年/58歳没)が原作のTVアニメで、1974年放映開始。石川賢が担当したマンガ版も同時に連載。三機の飛行マシンが合体してロボットとなる、合体ロボットアニメの元祖です。

 行って見ると、会場狭い!大学の学園祭の漫研の展示かってくらい、スペースが狭いです。

 なんだろ、コンビニの三分の一くらいのスペース。青山オーパビル自体は、おっきいのに。

 原画も、思ってたより少ないですし・・・。ザッと見、20点くらいじゃないかなぁ。

 百貨店の催事場とかでやる、マンガ家さんの原画展を想像していくと、肩すかしを食いますね。

 でも、石川賢先生の原画は、迫力ありましたねー。

 先生のペンタッチはなんだろ、時にねっとり生々しく、おどろおどろしい。アクションとなれば、紙を切り裂くような感じで。

 あのペンタッチだからこそ、ゲッターロボのパイロットの流竜馬や神隼人、巴武蔵が、恐怖の悲鳴をあげる顔が、迫真を持って、読み手に伝わってきます。

 ゲッターロボも、マシンなのに、有機体のような生々しさが、原画から伝わってきます。

 見開き2Pに渡って描かれた、大きなゲッター1など、主線をマジックの太線でザザッって感じで描いてることが分かりました。大胆。

 推測するに、こういう感じじゃないと、その場面のゲッター1の力強さ、迫力は伝わらない!っていう意思で、マジックを選んだのかもしれません。

 さて客層ですがー

 青山という土地柄か(?)若いファンが来場者に多かったですね。明らかに、リアルタイムじゃないだろって、人達。どう見ても、20代くらい。

 リアルタイムで観てたら、私のように、40代後半でしょうから。

 リアルタイム世代っぽいファンも、当然来てましたけども。

 会場には、来場者用ノートがあって、ファンがメッセージを書き込める大学ノートが用意されてました。

 私の前に書き込んでいた女の子は、女子大生でしたね。熱烈なゲッターファンらしくて。そんなに支持されてるんだなぁ。

 さらにパラパラめくると、皆さん熱い想いを書いたり、イラストを描き込んでいて。

 一目で、これはプロが来たなーって上手い絵もけっこうありましたね。添えられたサインが判別出来なくて、誰が描いたかは、分からなかったんですけど。

 ただ唯一サインで分かったのは、『るろうに剣心』の和月伸宏先生。さすがプロという、絵でした。単純にサッと線を引いて描いた絵でも、形が目の前に浮き上がった絵に仕上がってました。

 和月先生もいらしてたんですねー。後でネットで調べたら、私と歳は二歳違いなんで、世代的には『ゲッターロボ』を観ていたでしょう。

 残念だったのは、図録が、電子書籍!限定期間配信。

 なんでー。普通の紙の書籍にして欲しかったなぁ。手応えがないんだよな、紙じゃないとおじさんは。

 石川先生の原画が、熱い!ファンも熱い!

 なのに、会場狭い、展示数少ない、図録が電子書籍・・・。

 もう一つ食い足りない感もあった、原画展でありました。


※アニメ『ゲッターロボ』&『ゲッターロボG』のOP&EDです。

[FULL] Getter Robot 1974 & Getter Robot G 1975 OP/ED

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posted by 諸星ノア at 21:37| マンガ・マンガ家

2015年03月29日

駕籠真太郎美少女絵 其ノ弐@ビリケンギャラリー(東京都港区青山)

 神保町でイベントが終わり、地下鉄半蔵門線で、表参道駅へ。

 ビリケン商会ギャラリーで開催中の、マンガ家・駕籠真太郎(かご・しんたろう/1969年生)先生の原画展を観に行きました。

 ビリケン商会は、数々のウルトラ怪獣のガレージキットや、昔の怪獣ソフビを買取&販売するお店ということで、その存在は、知っていたのですが、行くのは初めて。

 なにぶん表参道界隈は、青山学院大学の最寄り駅というオシャレスポット。私にはアウェーで無縁な界隈なので、あまり降りないから。

 ビリケン商会の公式サイトにあるマップを頼りに、なんとか、お店へ。着いてみると、表参道駅からは、単純な道順。曲がる路地さえ間違えなければ、分かりやすい。

 駕籠先生の存在は、ごくごく、最近知ったくらい。ネットで、先生の美少女の絵を知って、とても可愛いし、ぜひ間近で肉筆画を見てみたいと思って、ビリケンへ行ったのでした。

 美少女画と言っても、成人向けです。つまり、エロ。しかも、やや猟奇的な物です。

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↑ビリケンギャラリー制作、展覧会ハガキ。

 狭い館内には、オシャレな若いカップルが一組。さすが、表参道。さすが、港区青山。

 さらに置くでは、何やら、駕籠先生らしき方が、ファンの方らしき若い美人を、スケッチしてらっしゃいました。

 店主の女性が、「イベント中です」と言ってました。有料で、似顔とか、描いてもらえるイベントなのかなぁ。

 板張りの壁には、美少女のイラストが、飾られてました。B4大にカラーで描かれた美少女が、ズラリ。

 ペンで描かれた繊細なタッチ。彩色は、紙の白地をかなり残し気味の、淡い彩色です。淡彩ですね。

 ほとんどの少女が、頭が割れたりして、中からケーキやら、ガチャポンやらが飛び出したりしています。

 ポップでありながら、Hであり、猟奇でもある、怪しげな美少女達。

 美少女とホラーと言えば、楳図かずお先生という偉大な先達がいますが、楳図先生よりも、アブノーマルさが増加してる分だけ、さらに極北にあるような存在かも。

 先生の最新刊『異物混入―駕籠真太郎高濃短編集』(青林工藝舎刊)が売られており、しかもイラスト付きのサイン入り。

 初めて先生の作品を拝見しましたが、すごい。

 エログロ、ナンセンスを地でいくような。画面に展開される美と醜の共存(女の子の顔が変形したり、四肢が切断されてたり)が、描写力が高いから、えぐさを増してます。

 ちょっと読むのが辛いので、先生が個人的に出している(?)画集が何冊かあったので、その中の1冊、『駕籠真太郎式美少女絵第三集 甘い女の子は別腹です』を購入。

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↑『甘い女の子は別腹です』。

 店主さんに思い切って、「先生にサイン頼めますか?」とお願いしてみると、ちょうど似顔絵が区切りだったようで、先生に取り次いでもらえました。

 図々しかったけど、せっかくなので、買った画集に、先生にサインを書いて頂きました。先生は、ちょっと戸惑った感じでしたが(苦笑)。申し訳ありませんでした。そして、サインをありがとうございました。

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↑最終ページにサインして下さいました。

 ちなみに、彩色は、普通の水彩絵の具を使用しているとのこと。

 そう言えば、似顔イベントでも、彩色は、水彩絵の具を使ってました。

 そんなわけで、ギャラリーを後にしました。

 私もあんな風に、美少女を、しかも水彩でキレイに描いてみたいもんです。

 淡彩って、あっさり塗るわけですから、当然筆の運びを迷わず塗らなければならないから、難しいでしょう。

 プロはすごいなって、改めて感じた次第です。


※駕籠真太郎先生が制作されたらしい、ショートショートアニメです。

 ナンセンスでシュールですが、かなりグロテスク。大人向けの外国アニメのような、渇いたブラックユーモアを感じます。

 グロがダメな人は、見ない方が良いかも(←リンク貼るなよ)

駐車場Parking

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posted by 諸星ノア at 21:00| マンガ・マンガ家

2015年03月07日

くぼたまこと先生『天体戦士サンレッド』完結記念サイン会@文教堂書店溝ノ口本店(神奈川県川崎市)

 マンガ『天体戦士サンレッド』第20巻(スクウェア・エニックス刊)発売を記念して、くぼたまこと先生のサイン会が開催され、参加してきました。

 場所は、『サンレッド』の舞台、神奈川県川崎市。

 東急田園都市線・溝の口駅及び、JR南武線溝ノ口駅下車、徒歩5分ほどにある、文教堂書店溝ノ口本店。

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↑文教堂書店溝ノ口本店。

 『サンレッド』は、川崎を舞台に、世界征服を狙う悪の組織「フロシャイム」川崎支部と、川崎を守る正義の味方・サンレッドの、戦いの日々を描いた、ギャグマンガ。

 この20巻で、ついに物語は完結。

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↑『天体戦士サンレッド』第20巻、表紙。

 今回は、完結記念のサイン会なのです。

 そんな大事なサイン会なのにー

 一昨日から風邪。前日からさらに悪化。発熱。

 でもなんとか、強行して、参加。大好きな『サンレッド』最終巻のサイン会なんて、最初で最後だし。

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↑店内告知。

 サイン会は、14時の回と16時の回の二部構成。

 事前のアナウンスでは、開始30分前から、並んだ順にサイン会が行われるとのこと。

 私は、14時の回を事前に電話予約しておきました。なかなかつながらなかったなー。『サンレッド』人気の高さが伺えます。後日、別件で都内に出たついでに、文教堂溝ノ口本店に行って、本と整理券をゲット。

 風邪で頭がフラフラなので、東急田園都市線を、押上方面へ乗ってしまったり時間ロス。

 それでも開始20分前に着いたものの、すでに、30名ほどの列が出来ていました。ここは、並んだ順でサインが行われます。

 会場は、溝ノ口本店ビル5Fにあるらしい。列は、各階をつなぐ階段に出来てます。

 それにしても、当日精算しなくて良かった。フラフラの頭じゃ、文教堂の場所も分からないところですた(苦笑)。

 14時、開始したっぽい。列が動いたので、開始が分かった程度。

 そこからが、長かった。1時間待っても、まだ4F当たりまでしか列が動かない。階段の幅が広くてキレイなのが、せめてもの救い。座って待っていられたので。

 その間、渡されたアンケートやらに記入。イラストを描いて下さるそうで、サンレッド、ヴァンプ将軍、ウサコッツの三種類から選べる方式。やっぱり人気は、この三人だろうなー。

 私はヴァンプとウサコッツで迷ったものの、ヴァンプをチョイス。

 1時間半待って、ようやく、くぼた先生の前に行けました。風邪の私には、辛かった。

 アンケートに「フロシャイムはブラック企業とは無縁!」と私が記入したことについて、そばの編集さんらしき方が、「そうかな(苦笑)。戦闘員の服とか、ちゃんと支給されてるのかな?」。

くぼた「結構、ヴァンプは部下のこと忘れるんだよね」
私「そういえば、(第20巻で)ソドムとゴドラが、ヴァンプのところに行ったら、「誰君?」って言われてましたね(苦笑)。さんざ、(サンレッドとの)対決の出番待ってたのに(苦笑)」

 話している間に、先生は、コミックスの見返し部分に、まず青鉛筆でアタリを入れてから、絵を入れました。ヴァンプ将軍の横顔です。

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↑くぼた先生のサイン、ヴァンプ将軍イラスト入り。

 体調最悪なわりに、今思うとけっこう話してたかな。でもアレが限界だったな。

 そんなわけで、サイン会無事終了。

 帰りは、さらに乗る電車を間違えながら(東急田園都市線に乗るつもりが、大井町線に乗っていたり、諸々)、ヘロヘロで帰宅でした−。


※アニメ『天体戦士サンレッド(第1期)』(2008年)OP、「溝ノ口太陽族」です。

 作詞・作曲・編曲・歌/manzo。

天体戦士サンレッド OPテーマ「溝ノ口太陽族」


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posted by 諸星ノア at 22:34| マンガ・マンガ家

2014年12月27日

『カードキャプターさくら原画展』@東京ソラマチ5F スペース634

 『カードキャプターさくら原画展』に行ってきました。場所は、東京スカイツリーの膝元にある商業ビル=東京ソラマチ5Fの、スペース634。

 『カードキャプターさくら』(以下『CCさくら』)は、マンガ制作集団CLAMP(大川七瀬、いがらし寒月、猫井椿、もこな)原作の魔法少女物作品。1998年にNHK BS2でアニメ放送されて人気を博しました。

 この展覧会は、CLAMPデビュー25周年&雑誌『なかよし』創刊60周年を記念しての開催で、『CCさくら』マンガ作品の方の、カラー原画の展示がメインとなっております。

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↑展覧会チラシ。

 本日は、展覧会初日。

 開館10時ですが、30分くらい前に着いたのですが、東京ソラマチのスタッフの誘導で、1階屋外へ。

 そこには、4列縦隊で600m以上の列が!!!

 事前の公式ツイッターで、初日二日目の混雑が予想される旨のアナウンスがありましたが、これほどとは。

 さすがCCさくらファンというか、CLAMPファンの気合いの入り方が違う。筋金入りのオタばかりというか。

 明日からは、コミケもあるから、何気にそれと連動してますしねー。

 結局30分以上も寒風吹きすさぶ中並ばされて、何かと思えば、集合時間を記された整理券を渡されただけですた(苦笑)。入場のための列じゃないのかよっ!(さまぁ〜ず 三村風)。

 12時に再度ここに集合という、整理券です。

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↑再集合整理券。

 再度12時に同じ場所へ。すぐには入場出来ず、30分くらい待たされて、5Fの会場に入れたのは午後1時近くかなぁ。

 チケットは、奮発して3,000円券を買っておきました。特典に、CLAMP先生の複製イラスト色紙があったりするので。

 入場の際に、チケットがコンピューター印字券から、さくらちゃんの絵入り券に引き替えになるのも、嬉しい。それを、特典のクロウカードBOX風チケットホルダーに入れます。さらに、クロウカードも特典につきます。

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↑特典。左からA4ビニール袋、チケットホルダー(中はクロウカードとチケット)、イラスト色紙。

 原画展ですが、もう館内あちこちから、「かわいいーーー!!」しか聞こえません(笑)。

 さくら風に言うならば、「はにゃ〜ん!」です。

 それくらい、というか、それしかない!

 「かわいい」の塊が、紙の上に定着されてます。

 それと現在に至るまで、CG画なし!ほぼ、コピック着彩でしょう。

 それと、改めて原画が小さいなってこと。

 印刷される雑誌やコミックスと、ほぼ原寸に描いてます。

 普通は、少し大きめに描くものですけども。大きめに描いて縮小すると、画面がしまって、上手に見えるのです。

 CLAMPは、なるべく仕上がりが分かるように、初めから原寸で描いているのかもしれません。

 ただ印刷物がコミックスくらいなら良いですけど、しおり大くらいのも原寸で描いておられるので、これはすごい画力だなって、改めて感心しました。

 どの作品にも、キャラクターの回りを包むように、ホワイトの「点」を飛ばして、さくらの淡い世界を演出しています。

 あのホワイト飛ばしは、注意深くなされており、繊細で、もはや名人芸。

 それと、CG全盛時代に、コピックの力というか、原画で描き続けているCLAMPの底力を見た思いです。

 原画=生原稿の力は、何より人を惹きつけますね。

 CGは、モニター越し、ないし印刷された結果の作品。

 CGの場合の原画は、素材でしかないです。シャーペンで描いた、細い線画くらいでしょう。それ自体、見ても面白みがないです。

 人によっては、いきなり液晶ペンタブで描き始めるから、下手したら、その素材自体もないかもしれません。

 だからこそ、原画という、肉筆画の存在が、ますます貴重になってくるのではないでしょうか。

 人間に、肉体がある限り。

 で、見終わって、物販コーナーへ。

 もうそこは、さくらファン&CLAMPファンで、修羅場と化してました。狩りの場というか(苦笑)。ファンでごった返して、すれ違えない。

 我先にと、グッズを買う姿。

 残念なのは、図録がないんですよねー。なんで図録出さないんだろう。

 複製原画とか、2万円以上して、とても手が出ない。そこまで濃いファンじゃないからなぁ。

 改めて、3,000円の前売り買っておいて良かった。複製でも、CLAMPのイラスト色紙付きだったので。

 一番安めの、ポストカードセット2種をゲットしておきました。

 それと、ケロちゃんのぬいぐるみストラップ。でもお会計でびっくりで、これが一番高かった!

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↑ポストカードセット2種と、ケロちゃんストラップ。

 会期期間が、9日間というのも短いですね。

 この後は、明けて2015年2月26日から名古屋(丸栄8F大催事場/6日間)、3月21日から大阪(大丸心斎橋店 北館14階 イベントホール/9日間)で開催予定。

 詳しくは、公式サイトでご確認を。

 ファンでお近くの方は、訪れてみてはいかがでしょうか。


P.S.
CLAMPの4人って、私とほぼ同い年なんだよなぁ。この人生の差(泣)。 


※アニメ『カードキャプターさくら』OP、グミ「Catch You Catch Me」(1998年)。TVサイズ。

 このオープニングの完成度で、もうつかみはOKというか、やられた感がありましたなー。

 私は二次元の美少女にはハマらないんですけど、さくらちゃんだけはハマったし、フィギュア買っちゃいました(苦笑)。

作詞・作曲/広瀬香美、編曲/本間昭光・広瀬香美、歌/グミ。

カードキャプターさくら op1 -Catch You Catch Me-


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posted by 諸星ノア at 21:08| マンガ・マンガ家

2014年11月30日

松本零士先生サイン会@八重洲ブックセンター8Fギャラリー 後編

 松本零士先生サイン会@八重洲ブックセンター8Fギャラリー 前編からの続きです。


 松本零士先生&りんたろう監督トークショーは、質問コーナーへ。

 参加者から、質問をつのります。

質問A
「りん監督はTV版『宇宙海賊キャプテンハーロック』を演出されてますが、あれには原作にはない女の子、まゆちゃんが出てますけど、どうしてですか?」

りん「TV版は、脚本はウルトラシリーズで有名な、上原正三が書いたんだけど、彼と話をして、ハーロックの男らしさを強調するためにはどうしたらいいか考えて、小さな少女を出せば良いんじゃないかという結論になったんです。実は僕は少女出すの好きじゃないんだけど、松本先生も、少女嫌いなんだよね(苦笑)。それで、松本先生は烈火の如く怒ってね。忘れもしない、台風の日に、プロデューサーと一緒に、松本先生の家に、謝りに行ったんです。怒鳴りあいだったけど、結果的に理解してもらえました」
松本「僕はTV界のことが分からなかったから、その大変さが分かったからね。怒鳴りあい、青春ですな(笑)」

質問B
「映画に「市川崑 監修」ってありましたけど、あの大監督がいると、現場は大変だったのでは?」

りん「実を言えば、市川さんは、なんにもしてないです。昔NHKでオタクを集めた番組で、『999』の映画の演出を、さすが市川崑って褒めているのを見て烈火の如く怒って、NHKスタッフをマッドハウス(りん監督らが設立したアニメ会社)に呼んだんだけど。

 映画『999』は、僕が初めて劇場アニメを監督した作品なんだけど、当時の東映動画の社長に、君はTVアニメでは知られているけど、映画界では無名だから、箔をつけるために「市川崑」という名前を使いたいって、言われたんです。ギャラは市川監督の方が上でね。それで市川監督はなにするんですかって社長に聞いたら、脚本読んでもらうくらいって言ってたので、それじゃ申し訳ないから、出来上がったフィルムのラッシュを市川監督に見てもらったの。そのくらいで、何もしてないんです」

松本「さっきの話(キャプテンハーロックにまゆを出した件)だけど、面と向かって時にケンカをするってのは、お互い真意を隠し通さないってことで、それでけお互い真剣だったということなんです。これは、大事なことです」
りん「過去、手塚先生や石ノ森先生など、たくさんのマンガ家とアニメを作ってきましたけど、松本さんほど深く付き合ったマンガ家は、いなかったですね」

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↑質問に答えるりん監督。

質問C
「『さよなら銀河鉄道999』(1981年)は、どういう経緯で作られたのですか?」

りん「僕は、実はやりたくなかった。1作目で燃え尽きてしまって、やることがないから、何度も監督を断ったんです。でもプロデューサーの高見さん(東映動画の高見義雄)が何度も口説くから、仕方なく。どうせやるんだったら、1作目の塗り直しじゃなくって、ドキュメントタッチでやろうと思ったんです。だから、ああいうゲリラ戦っぽい映画になりました。あれはあれで、気に入ってます」
松本「高見さんは、いっしょにアフリカ行って、ワニを食べたなぁ。美味かった。今、息子もプロデューサーやってますよね」

 というわけで、トーク終了。

 最後は松本先生とりん監督が、熱い握手。「当時一緒にアニメ作った仲間は、亡くなってしまった人が多くて、だから今日は彼と会えて、本当に嬉しい」と松本先生。

 りん監督が退席され、先生も一旦引っ込んで休憩を入れるかと思いきや、そのままサイン会へ。元気です。

 私の整理券番号は若いので、順番はわりと早めにきました。

 なおサインは、『銀河鉄道999』第1巻のみです。

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↑松本先生、サイン中。

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↑頂いたサイン。

 ちなみに、先生のご厚意でツーショット撮影可能なので、サイン後、書店スタッフさんにデジカメを預けて、撮ってもらいました。

 こうして、サイン会参加、無事終了−。

 松本先生は、相変わらずお元気そう。

 この日のトークを聞いて思ったんですが、先生が歳を重ねる事に、端から見ると暴走気味に作品への思いが強く重く見受けられるのは、亡くなったアニメ関係者や、手塚先生や同年同日生まれの石ノ森先生の分まで背負って、マンガを描こうとされているからではないかと、感じました。

 そしてりんたろう監督から、知られざる映画の裏話を聴けて、貴重な時間でした。

 松本先生、りん監督、ありがとうございました!


※映画版『銀河鉄道999』から、ゴダイゴで「銀河鉄道999」。映画のラストシーンから、どうぞ。

 鉄郎の叫び声で、もう涙腺崩壊。そして、城達也のナレーションにしびれる。

銀河鉄道999 エンディング 劇場版オリジナルED

銀河鐵道999( ゴダイゴ) THE GALAXY EXPRESS 999

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posted by 諸星ノア at 21:33| マンガ・マンガ家

2014年11月29日

松本零士先生サイン会@八重洲ブックセンター8Fギャラリー 前編

 マンガ家・松本零士先生(76歳)のサイン会に参加です。

 小学館クリエイティブ『銀河鉄道999』第1巻&第2巻発売を記念してのサイン会。

 場所は、JR東京駅八重洲口近くにある、八重洲ブックセンター8Fギャラリー。

 今回はサイン会に合わせて、TVアニメ『宇宙海賊キャプテンハーロック』(1978年)や、劇場アニメ『銀河鉄道999』(1979年)など松本作品を監督された、りんたろう監督(73歳)も登壇され、松本先生とのトークショーも同時開催されます。

 トークショーは、15時より。サイン会は、トークショー後に行われます。

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↑告知ポスター。

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↑会場内パネル。

 会場の8Fギャラリーには、サイン会参加整理券所有者60名、他関係者が集結。

 ちなみに整理券は限定60名で、配布日即日完売でした。藤子不二雄A先生のサイン会の時のような、「瞬殺」ではなかったですが。

 15時、小学館クリエイティブ・石黒氏の司会で、松本零士先生、りんたろう監督が登壇されます。

 万感の思いで、松本先生が長々と挨拶され、りん監督は短めという、お互いの人柄を知った上でのあうんの呼吸でスタート(笑)。

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↑松本先生。

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↑りん監督。 

 りん監督を迎えたということで、劇場版『銀河鉄道999』を中心のトークとなります。

 石黒氏からの質問に、監督と先生が答える形式です。

 まずは、星野鉄郎が、TV版と映画版では、等身や見た目が違う点について。

りん「そもそも劇場映画の方が、TVよりも初めに企画はスタートしていて、プロデューサーから、鉄郎どうしようかという話になった。それまで東映動画の劇場アニメは、子供向けしかやっていなくて、『999』が初めての若者向け。だから、若者向けにしたいので、鉄郎の年齢を上げた。もちろん、TV版との差別化もあります」
松本「それと、映画は2時間くらいありますから、ある程度難しい会話が出来る年齢にしないと、という意図もあったんです」

 BGMに関して。

りん「松本先生は、ワグネリアン(ドイツの作曲家・ワーグナーに心酔している人)なのは分かっているけど、それだと映像が重くなるので、避けた(笑)」
松本「ゴダイゴだっけ?ベートーベンとかワーグナーとか曲の感じを伝えると、曲調はまったく違うんだけど、情感だけは同じものを作ってくれる。その時、音楽のプロはすごいなって思った」

 映画版第1作のラストシーンについて。

りん「松本先生のプロットが、大体こんなに分厚くて(親指と人差し指で2cmくらいの幅を示す)、2時間の映画に収まらない。脚本の石森史郎と僕とで、先生いるとうるさいから、いないうちにプロットを心を鬼にして切ってね(笑)。でも松本ロマンチズムってのは、青春に終わりはないってことで、物語は完結しない、まだ続くってラストにしたんです。それと僕のこだわりで、どうしてもラストにTOKYO FM「ジェットストリーム」の城達也のナレーションを入れたかったので、城さんを拝み倒して出てもらいました」
松本「元々『999』は、弁慶の999本の刀狩りから取っていて、1000本集めたら終わってしまうんだけども、集めるまで青春は終わらないんだって意味を込めて、『999』なんです。だから今も、物語は終わってないんです。私は生涯をかけて、『999』を描き続けるつもりです(会場から大拍手)」

 ここで、質問タイムです。


ー松本零士先生サイン会@八重洲ブックセンター8Fギャラリー 後編へ続く。


※映画『銀河鉄道999』挿入歌、かおりくみこ「やさしくしないで」です。松本先生、お気に入りだとか。

 酒場で歌う機械化人=レリューズが、哀しく歌う歌。

作詞/中原葉子、作曲/中村泰士、編曲/青木望、歌/かおりくみこ

かおりくみこ やさしくしないで 


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posted by 諸星ノア at 21:08| マンガ・マンガ家

2014年11月01日

久住昌之先生&ナカタニD.先生サイン会@TSUTAYA渋谷店7Fコミックフロア

 マンガ『百合子のひとりめし』(復刊ドットコム)の発売記念して、原作者の久住昌之先生と作画のナカタニD.先生のサイン会に参加です。

 場所は、東京・渋谷。TSUTAYA渋谷店7Fコミックフロアにて。

 JR渋谷駅ハチ公前口のスクランブル交差点そばにある、TSUTAYA渋谷店7Fコミックフロアにて。

 時間は、13時より。

 今日は朝から生憎の雨。気温は少し肌寒いですが、歩くと汗ばみます。

 『百合子のひとりめし』は、今回初めて知った作品なんですが、久住先生お得意の、ひとり飯マンガ。

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↑『百合子のひとりめし』表紙。

 ドラマ化された人気作『孤独のグルメ』の系統に入る作品です。

 30歳の美人、子供なしの百合子が、離婚をきっかけに、今までしたことがなかった、ひとり飯体験をするお話です。

 私は『孤独のグルメ』が大好きだし、久住先生原作の『花のズボラ飯』も大好き。

 久住先生は、ドラマ版『孤独のグルメ』では、ドラマの最後に毎回顔出しで登場するコーナーがありますから、顔を知ってる方もいるでしょう。1958年東京都生まれ。1981年『ガロ』にて、泉晴紀とのコンビ「泉昌之」名義でデビュー。

 ナカタニD.という作家さんは、その存在を今回初めて知りましたが、ものすごい美麗な絵を描く作家さんです。ウィキで調べますと、1964年兵庫県出身。キレのある線で、肉感的で、エロティックな画風です。

 さて、ここのサイン会は、整理券に記してある番号によって集合時間が違い、私の番号だと、14時集合。

 店内は狭いから、時間をずらして、集合させるわけです。

 うかつな私は、整理券は持ってきたものの、肝心のマンガを家に忘れてきてしまい、渋谷店にて買い直すハメに。痛い出費。トホホ。

 整理券と本を別々に持っていたのが、不幸中の幸いでした。いつも整理券を、そういう管理の仕方をしているのが、幸いしました。

 なんとか本を買い直して、いざ、サイン会。会場は、店のバックヤードの一室を、会場にしています。
 
 サインは、久住先生→ナカタニ先生の順。

 サインには為書き入れるルールなので、事前に整理券の名前欄に必ず、名前を書かされるので、漢字で分かりやすく書き入れてあります。

 それを久住先生が見て、マジックで書くのですがー

 あの・・・私の名字、少し書き間違えてますけど・・・。

 すごくありふれた名字なんですが・・・。隣のナカタニ先生やおつきの女性スタッフも、注意出来ないらしく、一瞬空気止まってました。

 なので私があえて、違いますけど、と申し上げました。

 点が1つ足りないくらいだから、大間違いじゃないんですが、点を足して修正してくれましたけども、見た目悪くて・・・。

 それと、特に悪いねーのひと言もなくニコニコされていて。

 私が変にそこで、他のサイン会でも、書き間違えられることが多いって話したもんで、久住先生には誰かの呪いかねーって笑って冗談言われてしまって。

 ナカタニ先生は、雨の中ありがとう〜って、関西弁で優しく言ってくれました。

 終わってから、なんか嬉しいのか悲しいのか、複雑なサイン会でした。

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↑頂いた両先生のサイン。


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posted by 諸星ノア at 18:11| マンガ・マンガ家

2014年10月31日

高野文子先生トーク&サイン会@西武百貨店池袋本店別館8F・池袋コミュニティカレッジ コミカレホール

 マンガ家・高野文子先生のトーク&サイン会に参加してきました。

 場所は、東京・池袋。西武百貨店池袋本店別館8F、池袋コミュニティカレッジ コミカレホールにて。

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↑会場ステージ。

 時間は、19時より。

 今回は、高野先生12年ぶりの新刊『ドミトリーともきんす』(中央公論新社)の発売を記念しての開催です。

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↑『ドミトリーともきんす』表紙。

 すでに同様のイベントが、京都でも開催された模様。


 高野文子先生は、1957年新潟生まれ。1979年、「絶対安全剃刀」で商業誌デビュー。

 私が高野作品を知ったのは、ちくま文庫版『るきさん』から。マガジンハウスの女性向け情報雑誌『Hanako』誌上で連載されていた(1988〜1992年)、OLマンガ。

 おそらく高野さんの作品で、一番広く読まれたのは、この作品でしょう。

 上品な線に惹かれて、以降、高野さんの単行本を読むようになりました。

 2003年、作品集『黄色い本』で、第10回手塚治虫文化賞マンガ大賞受賞。

 単行本になっているのは、作品集がほとんどで、極めて寡作な作家さんです。

 トークショーは、担当編集者の田中さんと高野さんとの、対談形式で行われました。

 田中さんは、30代前半くらいの若い女性編集さん。

 最初は別の企画で今から3年前に、高野さんにマンガの依頼をしたところ、「今はフィクションを描きたくないの」と断られたとか。

 高野さんは、上記の2003年刊行『黄色い本』当たりから、人物を描くことに興味がなくなり、自然科学的な、マンガのコマ(フレーム)の中に風景だけとか、ノンフィクションを描きたいという意思があったようです。

 田中さんは、元々理系大学出身の編集者で、それならばと、改めて、高野さんに合った企画を立て直して仕事を依頼したのが、今回のマンガの発端だったらしいです。

 高野さんは、物理学者ジョージ・ガモフの書いた『不思議の国のトムキンス』が面白かったそうで、最初にそこから、『球面世界』(旧題:トムキンスさん、ケーキをありがとう)という短編を描きました。

 この本の冒頭に収録されています。

 そこから、『ドミトリーともきんす』へと発展していきます。

 「ドミトリー」とは、民宿みたいな意味合いみたいですが、この作品では、学生寮みたいです。

 お話の骨格としてはー

 とも子さんという寮母さんが切り盛りするドミトリーの2階に、科学者のタマゴ4名が下宿しているというお話です。

 とも子さんには、きん子ちゃんという、幼い娘がいます。

 「ともきんす」というのは、推測ですが、とも子+きん子を合わせた造語じゃないでしょうか。

 それで下宿している科学者のタマゴは、トモナガ君、マキノ君、ナカヤ君、ユカワ君の4名。

 すなわち、朝永振一郎(物理学者/1906〜1979)、牧野富太郎(植物学者/1862〜1957年)、中谷宇吉郎(物理学者/1900〜1992年)、湯川秀樹(物理学者/1907〜1981年)です。

 高野さんと田中さんは、下宿に住まわせる科学者の選定に悩んだそう。

 とにかく高野さんは、田中さんが送ってくる資料本を、大量に目を通したそう。

 それで、わりと同時代の科学者で、若い頃の心情を後に著作などで吐露している科学者を基準にして、選んだそうです。

 さらに若き日の写真を、絵にしやすいとか(笑)。

 それらの条件をクリアしたのが、上記の4名。

 そこからは、ドミトリーの外観設定から、内部図解から始まり、ネームを起こし。

 『ドミトリーともきんす』は月刊連載でスタート。

 ただ連載が始まるまでに、6話分のネームまで完成させていたそう。

 1回分の話は、5ページ。

 高野先生は、ネームは30ページ分の紙は、頭にパッと浮かぶそうです。

 ここにベタでここにトーンとか細部にわたるまで、具体的にハッキリと浮かぶそうで、30ページ以上は無理だそう。

 あとはそれをトレースして、原稿用紙に描くだけ。

 ちなみにこの会場内には、先生のご厚意で、生原稿の展示があります。透明プラ製ファイルに入れられた状態で、手にとって見ることが出来ます。

 しかも写真撮影OKという太っ腹!大御所なのに、すごいですね。

 原稿は、結構切り貼りだらけ、修正だらけで、私見ですが、そこら辺は手塚治虫先生の生原稿に近いです。時間が経って見直して納得いかないと、描き直すみたいです。質へのこだわりは、どん欲ですね。

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↑生原稿!

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↑キャラ設定画!

 『ともきんす』の5Pには、「高野ルール」があるそうで、高野先生の説明によればー

 1P目と5P目は、とも子さんの服にベタ(スミ)が入っていて、2P〜4Pは科学者の服にベタを入れてること。

 つまり主役が交代していることを、ベタで視覚的に示すという意図があるということ。

 それと、4P目でストンとしっぽが切れたようにお話を終えて、5Pのとも子さんにつなぐ。

 この作品は、読者に取り上げた科学者の著作を読んでもらいたいという、読書案内という意図があるので、「続きは図書館で読んで下さい」という意味で、話を意図的に切っているようです。

 さらに、科学者達は、この世にいない存在なので、とも子さんときん子ちゃんとふれ合わないように描いている。

 それと、吹き出しを、短冊形の、長方形にしていること。

 これは、5Pのラストコマで、400字詰めの文を読ませるので、それまでに目を慣らすために、縦長の長方形の吹き出しをわざと作ったということです。

 マンガ業界内でも、その卓越した構成力は高い評価を受けていましたが、改めてここまで計算して描いておられるのかと、ビックリです。すごいですね。


 制作途中、東日本大震災に見舞われたり、色々あって、最終回。

 ラストページは、模様を描きたいと高野先生に言われ、田中さんは大変困ったそう(苦笑)。

 高野先生は、模様作りに没頭していて、肝心の最終回のネームはまったく上げなかったので、田中さんは困ったんだそうです(苦笑)。

 そのラストページは、ポストカード化され、この日来場者プレゼントとして配られました。また、高野先生の提案で、手ぬぐいにもなって、会場内で販売されました。

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↑これが模様の最終ページ。連載時のものではなく、単行本化にあたり描き直したもの。

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↑配られたポストカード。左が、模様に色をつけたもの。右が、きん子ちゃんの三角サイコロ。

 田中さんのご苦労はこれだけではなく、取り上げる科学者達は実在の人達ですから、文献など、ご遺族に引用の許可を得なければなりません。

 さらに似顔の表現では、高野先生曰く「遊びまくった」ので、そこら辺も許可を得るべく、田中さんはご遺族へたくさんお手紙を書き、必要ならば、高野先生と二人でお家までご挨拶に伺ったそうです。

 高野先生は、この本が出る前に、雑誌で歌人の穂村弘さんと対談され、「今までご自分の内面をたくさん描かれてきましたよね」と穂村さんに指摘されると、高野先生は否定されたらしい。

 私見ですけども、この日のトークから、田中さんとの仕事の進め方をみていると、自己表現ではないにしても、そうとう自分のやりたいことを押し通す方だなって感じるので、結果的に自己表現になってしまうのかなって感じてしまいました。

 それは、悪い意味じゃないです。

 もちろん高野先生が、才能抜群で、実力があるからこそ、意見が通るわけです。

 田中さんは若い方で、しかもマンガの編集は未経験というハンデはあったようですが、そこはプロの編集者ですから、作者の独善に走りすぎないよう、要所要所で手綱はしっかり握るしたたかさは感じられました。
  
 トークからは、マンガ家と編集者の、なれ合いじゃなく、良い意味でのせめぎ合いから生まれるケミストリー(化学反応)が、『ドミトリーともきんす』に結晶したのだなと感じました。

 作品というのは、作家を理解しつつも、客観視できる編集者との共同作業で、もう一段階上に質が昇華するのではないでしょうか。

 企画立ち上げから、単行本化まで、実に3年間!

 こうして1時間を超過してのトーク終了後、サイン会となります。

 サインは、整理券の番号順。

 私の順番が来るまでには、20分くらい待ったかなぁ。

 本の扉に、コピックのピーコックグリーンで、サラサラをサインと果物を描き添えて下さいました。

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↑頂いたサインと梨のイラスト。

 何の果物ですかと尋ねますと、「ユカワ君が食べる梨です」とのこと。第9話「ユカワ君、ハゴロモです」で、ユカワ君が梨を食べながら、とも子さんときん子ちゃんに、可能性=確率の話をします。

 文系頭のお馬鹿の私には、難しい話もあったトークでしたが、興味深いイベントでした。

 高野先生、田中さん、お疲れ様でした!


※高野文子先生の絵による、競輪のCMです。

 こういうのもあるですねぇ。知らなかった。

競輪-KEIRIN-CM 高野文子


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posted by 諸星ノア at 23:41| マンガ・マンガ家

2014年10月11日

そにしけんじ先生サイン会@丸善・丸の内本店2F

 読売新聞日曜版で、大人気連載中『猫ピッチャー』。

 プロ野球界初、猫のプロ野球選手、ミー太郎(オス・1歳)の活躍を描く、ギャグマンガ。

 その第2巻発売を記念して、作者であるそにしけんじ先生(1969年生)のサイン会が開催され、参加してきました。

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↑『猫ピッチャー』第2巻。

 場所は、JR東京駅そばにある、丸善・丸の内本店2階。エスカレーター脇にある一角に長机を置いて、イベントに使ってます。開催時間は、14時より。

 ここは、並んだ順がサインの順番なんですが、開始30分前に着いたところ、すでに20名ほど並んでました。並ぶ場所は、イベント会場脇の、通路。

 整理券は、限定100枚で、配布後数日で完売してます。『猫ピッチャー』の人気の程が分かります。

 開始10分前には、ミー太郎=ミーちゃん(着ぐるみ)が、並んでいるファンの前にお目見え。

 撮影はフリーだそうで、ここぞとばかり、デジカメを構えましたが、上手く撮れず。日頃、イベント行ってるのに、全く役に立ってない(苦笑)。

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↑ミーちゃん。可愛いけど、でかい!

 劇中では身長40cmという設定ですが、それにしては随分等身高めなミーちゃんですけども(苦笑)、集まったファンから、「ミーちゃん、可愛い〜」と声援を受けて、大人気でした。

 さらにグラブやユニフォームなど、身につける物は全部嫌なのでつけない設定なんですが、、何故か左手にグラブはめてましたね(苦笑)。

 ミーちゃんがはけてほどなくして14時。サイン会開始。

 サイン会は、サクサク進みます。

 読売新聞という媒体や、親しみやすい猫マンガということで、集まったファンは親子連れや、女性が多いですね。非常に幅広いファン層です。

 いよいよ、私の番。細面で、ベレー帽を被られてるのは、自画像そのまま。ただベレー帽は、リンゴじゃないですが(苦笑)。

 ミー太郎を描き入れてから、サインを入れてくれます。

 「ウチの70代の母は、マンガは『サザエさん』しか読まないんですけど、『猫ピッチャー』だけは読んでます」とお伝えすると、「それは嬉しいですね」とおっしゃってました。

 高速でサイン会が進行するので、ほとんど話すことが出来ないです。

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↑頂いたサインとミーちゃんイラスト。

 というわけで、サイン会終了−。

 残念なのは、『猫ピッチャー』関連グッズも置いて欲しかった。あれば、そこで買いたかったです。

 そにし先生、ミーちゃん、サイン会お疲れ様でした!


※BS日テレの情報番組『〜おねだりエンタメ!〜 はぴ★ぷれ』(2013〜2014年)内で、アニメ版『猫ピッチャー』が放送されてました。

 3分くらいのアニメです。ミーちゃんの声は、マンガ家のしまおまほ。

 この回には、生(着ぐるみ)のミーちゃんも登場!

 なおアニメは10月から、同局『わんニャン倶楽部』にて、放送が継続されるそう。

ハロプロ研修生 はぴ★ぷれ #18 3/3 20140531 [HD 1080p]


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posted by 諸星ノア at 19:52| マンガ・マンガ家

2014年08月21日

11ぴきのねこと馬場のぼるの世界展@八王子市夢美術館(東京・八王子)

 絵本『11ぴきのねこ』で知られる、絵本作家・マンガ家の馬場のぼるの展覧会に行って来ました。

 場所は、東京・八王子。

 JR八王子駅北口から歩いて15分強にある、八王子市夢美術館。

 初めて行く美術館です。

 というか、八王子駅に下車するのも、初めてですね。

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↑八王子市夢美術館。

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↑展覧会入り口。

 馬場のぼる先生は、1927年青森県生まれ。幼い頃から、絵を描くのが好きだったそう。

 旧制中学卒業後、海軍予科練を経て、海軍航空隊へ入隊。特攻隊員の訓練中に、終戦を迎えます。

 小学校代用教員などいくつかの職を経ながら、漫画を勉強。1950年にマンガ家デビュー。

 1955年(昭和30年)前後は、手塚治虫や福井英一らとともに、「児童漫画界の三羽ガラス」と言われ、売れっ子だったそうです。

 それから徐々に絵本に活動を移して、猫が主人公の『11ぴきのねこ』シリーズで知られることになります。

 2001年、胃がんで死去されました。享年73歳。

 以上、ウィキペディアからの引用です(汗)。

 私にとって馬場先生といえばー

 藤子不二雄Aの『まんが道』で、高校三年の満賀道雄(藤子不二雄A)と才野茂(藤子・F・不二雄)が原稿持ち込みに富山県から上京し、少年画報社を訪れた際、編集長室で馬場先生とすれ違う場面が印象に強いです。
 
 実は有名な『11ぴきのねこ』すら、まともに読んだことがなく(ほのぼの系の絵柄は見たことアリ)、上記の『まんが道』の印象だけで、展覧会に興味を持って行った次第です(汗)。

 たまにテレビにも出てましたから、お顔も知ってましたし。

 展示は、馬場先生の小学生時代の絵日記とか、中学生時代のノートなどが、まず目を惹かれました。

 小学生時代から、すでにめちゃくちゃ絵が上手いです。丹念に描かれていて、子供時代から絵を描くのが好きだったことが分かります。紙風船を水彩で描写した絵がありましたが、とてもリアルで小学生が描いたとは思えません。

 ノートのはじに落書きするのは、学生時代あるあるですけども、落書きですら、完成度の高い絵です。

 ノートのサイズが今よりも小さいから、落書きも小さいんですけども、その制約で、よけい描写力がアップしたのかもしれません。小さく描くのは、技術がないと出来ないです。

 プロになってからのカチッとした描線は、すでにこの頃に見受けられて、持って生まれた性質なのでしょう。

 マンガ家時代の展示では、1950(昭和30)年代の作品から。

 生原稿が少な目なのが、気になります。

 マンガ家・一峰大二先生が以前言ってましたが、当時の出版社は、印刷に回したあとの原稿は破棄するのが常だったようですから、現存率が低かったそう。

 なので、作品展示も、当時の雑誌付録などをバラして、展示してました。それはそれで、貴重な付録がもったいない気がします。

 この時期の作品で、孤児のブタが主人公の『ブウタン』は、一部生原稿が展示されていて、貴重。

 あとの絵本でも分かりますけども、ブタが出てくる作品が多いですね。

 ああ、そういえば、子供時代の絵を見てると、動物の絵が多いことに気づきます。馬とか、身体が非常に上手く描けてます。

 動物を身近に見て育ったのでしょうか。展示されている作品を見渡して、山や川に囲まれた田舎が非常に多く出てくるので、故郷青森の自然溢れる中で育ったことが、作品に現れているのでしょうね。

 さて、絵本作家時代になると、ますます線が洗練され、色彩も透明感のある、スパッとした描き味に磨きがかかってきます。

 ごちゃごちゃ筆を動かさず、スパッと色を塗ってる感じ。

 さらに『11ぴきのねこ』シリーズになってくると、制作方法をリトグラフに変えて、色調がより一層クリアになっていきました。

 リトグラフは版画の一種で、平版画。位置あわせの描写版に色版を5枚くらい重ねて、色画面を作っていく方法です。

 昔流行った、プリントゴッコに似てますね。プリントゴッコは孔版画ですけども、描版に色版を重ねて画面を刷っていくのは、似てます。

 ほのぼのタッチはますます加速して、見た目はほんわか。

 でもねこ達は、けっこう残酷な行動をとったり、絵柄とのギャップが大きかったり。

 館内に展示されてる馬場先生の言葉に、「ねこ達は自分達のその時々の都合で善にも悪にもなるけれども、それは人間も同じではないでしょうか」というのがあったり、「人生はほろ苦いことが待っているものだから、子供のうちからそれを教えた方がいいのではないでしょうか」など、絵本にこめた思いが綴られてます。

 とぼけた作風の中に、どこか人生を達観している風が感じられるのは、こういう考えがあるからなのかもしれません。

 馬場先生が成人してからの、スケッチの様々も展示されていました。

 描写力は高いですけれども、子供時代のそれよりも、面白みはないかなぁ。瑞々しさにやや欠ける感じ。

 館内は、小中学生が多く、しかもメモして見ている子が散見されました。

 この美術館は、中学生以下は無料で、メモを取ってるところを見ると、夏休みの宿題で、ここに行ったことをレポートして提出しろと言われてるのかもしれません。

 
 来館記念に、図録を買おうかなと思ったんですけども、特別そういうのはなくて、馬場先生の絵本が多く販売されてました。あとは絵はがきとか、ねこのぬいぐるみなど。

 私は絵はがきを、3種類購入。

 もうちょっと、展覧会を俯瞰できる資料的なものが置いてあれば良いんだけどなぁ。残念。

 そんなわけで、美術館を後にしました。

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↑絵はがき3種。


※NHK『この人 手塚治虫ショー』(1983年10月6日)から、馬場のぼる先生の登場映像です。NHKホールからの公開収録番組。

 手塚治虫先生が『漫画少年』誌上で、福井英一先生をこき下ろしたことで起こったケンカを、手塚先生の親友でもある馬場先生が仲介をしたエピソードを話します。

 いわゆる「黒テヅカ」のエピソードでもあります(苦笑)。

 司会の加賀美幸子アナ、若かったですね〜。

手塚治虫ショー  Part 2

 
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posted by 諸星ノア at 20:48| マンガ・マンガ家

2014年08月14日

青木俊直先生の初個展「青木女子学院2014」@リベストギャラリー創(東京・吉祥寺)

 マンガ家・イラストレーター・キャラクターデザイナーの青木俊直先生の初個展に行って来ました。

 場所は、東京・吉祥寺。

 JR吉祥寺駅北口下車、サンロードを五日市街方面へ歩いて10分、街道沿いにある、「リベストギャラリー創」にて。

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↑リベストギャラリー創。

 私が青木先生の存在を知ったのは、NHK朝ドラ『あまちゃん』で。

 私はドラマを夢中になって観ていたし、日本中もブームに湧いてましたが、そんな中ネットに可愛い天野アキや、足立ユイの絵柄を発見。

 それが、青木先生の絵でした。

 それからプロアマ問わず、色んな人が、ネット上に『あまちゃん』の絵=あま絵をアップするムーブメントへ。

 私は知らなかったのですが、ウィキで調べると、『ウゴウゴルーガ』(フジテレビ)や『なんでもQ』(NHK教育)でキャラクターデザインを担当されてたんですね。両方見てました。へぇぇ。

 そんな青木先生の個展とあっては、行かずばなるまいと、ギャラリーへ向かったのでした。

 今回のギャラリーは、「青木女学院女子校」という設定の元、1週間の間、可愛い女子高生達の様子を描いた作品を展示しています。

 透明感のある色彩と、スッキリ上品な線で細身の等身で描かれた女子高生達は、透明感溢れておりました。

 展示作品は販売品のようで、すでに作品名プレートに赤丸シールが貼られていたので、売却済みなのかもしれません。

 お目当ての図録はー

 ありました。

 『青木女学院学校案内2014』。

 それとポストカードを購入。

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↑『青木女学院学校案内2014』

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↑ポストカード。

 それで、会計場所を案内して下さった男性が、なんと青木先生でした。

 私は先生のお顔は存知上げなかったので、ギャラリーの人かなって思ってしまって(汗)。

 それと夏のセーラー服を着たメガネの女性が可愛くて、そっちが気になってたり(大汗)。青木先生とどういう関係なのかな。先生の描いた女子高生が、そのまま飛び出してきたような女性でした。

 会計を済ませて、先生にサインをお願いすると、快く描いて下さって、嬉しかったです。

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↑図録へサイン。

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↑ポストカードへサイン。赤い校章は、ハンコ。

 その後一旦外へ出て、駅前のパルコブックセンターへ。

 6月に発売された、『ハードナッツ!』(脚本/蒔田光治、マンガ/青木俊直)を急いで買ってきて、再びギャラリーへ。この際なので、新刊にもサインを描いて頂こうと思ったのでした。

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↑『ハードナッツ!』表紙。

 事前に買って読んでいたんですけども、今から家に取りに帰れないですし・・・。

 こんな身勝手なお願いにも、先生は多少引きながら、応えて下さり、サインを描いて頂けました。先生、すみませんでした。。。

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↑本へサイン。

 そんなわけで、ほくほく気分で、ギャラリーを後に致しました。

 先生、ありがとうございました!


※青木先生がキャラクターデザインを担当された、ジーモード携帯電話用ゲーム『ゆるゆる劇場』からED「ゆるゆるフレンズ」です。

ゆるゆるフレンズ 〜ゆるゆる劇場〜


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posted by 諸星ノア at 23:09| マンガ・マンガ家

2014年08月09日

宮崎克先生&吉田浩二先生サイン会@丸善本店(東京)

 マンガの神様・手塚治虫の知られざる姿を描いたマンガ、『ブラック・ジャック創作秘話〜手塚治虫の仕事場から〜』第5巻の発売を記念したサイン会に参加です。


 場所は、JR東京駅、丸の内北口出てすぐにある、丸善本店の2階。

 時間は、14時より。

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↑丸善本店、外観。

 サインは、原作者の宮崎克(まさる)先生と、作画の吉本浩二先生のお二人に入れて貰えます。

 宮崎先生は、複数のペンネームで活躍しておられ、写楽麿の名前では、『人形草紙あやつり左近』(作画/小畑健)も書いておられます。

 吉本先生は、『昭和の中坊』シリーズや、ドキュメント漫画『さんてつ〜日本鉄道旅行地図帳 三陸鉄道 大震災の記録〜』を描かれてます。

 ーって、先ほどネットで調べた知識なんですが(汗)。

 実は私は『ブラック・ジャック創作秘話』で、初めてお二人の存在を知ったんです。

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↑『ブラック・ジャック創作秘話』第5巻。

 今回サイン会で、どんな方なのか、初めてお顔を拝見することになります。

 さてー

 手塚治虫先生について、漫画界では、俗に「白テヅカ」「黒テヅカ」と言われています。

 手塚先生に薫陶を受けた藤子不二雄先生ら「トキワ荘グループ」は、憧れであり、お世話になった大恩もありで、慈悲深く神のような「白テヅカ」を描いてきました。

 一方で常に完璧な作品を描きたいゆえのわがままで、担当編集者やスタッフらを振り回す「黒テヅカ」面は、あまり多く書かれてきませんでした。

 『ブラック・ジャック創作秘話』は、そんな手塚治虫の「黒テヅカ」面というか、人間的な面にスポットを当て、関係者からの取材を元に、漫画化したものなのです。 

 吉田先生の、泥臭い絵が、新たな手塚治虫像を演出しております。


 サイン会は、定刻通りスタート。

 丸善のサイン会は、並んだ順でサインをもらえる形式。私は開始40分前くらいから並んでました。

 それでも、前に6人くらいいましたけども。私の後ろには、ザッと見40名くらいでしょうか。

 圧倒的に、男性ファンが多いですね。しかもおそらく40代以上。

 サインの順番は、吉田先生→宮崎先生。

 まずは、吉田先生にサインを描いて頂きます。

 手塚治虫のイラストを入れた後に、サインです。

 吉田先生は大柄な体躯ながら、ナイーブな感じの方で、照れたようにして目を伏せて、お話はされません。

 代わりに、隣の宮崎先生が、結構話して下さいます。ほっそり小柄な方。

 宮崎先生曰く、「手塚先生はもちろん、神様なんだけども、人間的な部分を描いて初めて、全体像が描けるんだと思うんです」

 『神様のベレー帽』(『ブラック・ジャック創作秘話』をベースにし、SMAP草g剛が手塚治虫を演じたドラマ)も良かったですねと申しますと、「でも草g君は、(手塚先生に)似てないよね(苦笑)」と本音をポロリ(笑)。私も同感。

 なお宮崎先生は「文字が下手だから」という理由で、この日のために制作したというハンコを押してくれました。

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↑吉田先生のイラスト入りサイン&宮崎先生特製ハンコ。

 
 今作は、これが最終巻ですけども、残念ですね。

 ただ当初は読み切りだったそうで、それが5巻まで連載がたまるというのは、好評だったゆえですね。

 宮崎先生、吉田先生、サイン会お疲れ様でした!


※春風亭昇太の演じる、手塚治虫の映像です。

 昇太さんの演じる手塚先生の方が、似てる気がしますね。

手塚治虫 春風亭昇太が演じる


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posted by 諸星ノア at 19:53| マンガ・マンガ家

2014年06月24日

藤子不二雄A先生トークショー&サイン会@八重洲ブックセンター本店 その3

 藤子不二雄A先生トークショー&サイン会@八重洲ブックセンター本店 その2からの続きです。


 八重洲ブックセンター本店8Fで行われた、『@ll(オール)藤子不二雄A 藤子不二雄Aを読む』(小学館刊)発売を記念しての、トークショー&サイン会。

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posted by 諸星ノア at 20:43| マンガ・マンガ家

2014年06月23日

藤子不二雄A先生トークショー&サイン会@八重洲ブックセンター本店 その2

 藤子不二雄A先生トークショー&サイン会@八重洲ブックセンター本店 その1からの続きです。


 八重洲ブックセンター本店8Fで行われた、『@ll(オール)藤子不二雄A 藤子不二雄Aを読む』(小学館刊)発売を記念しての、トークショー&サイン会。

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2014年06月21日

藤子不二雄A先生トークショー&サイン会@八重洲ブックセンター本店 その1

 『忍者ハットリくん』、『怪物くん』、『笑ゥせぇるすまん』、『プロゴルファー猿』などでお馴染み、マンガ家・藤子不二雄A先生(1934年生/80歳)のトークショー&サイン会に参加です。

 場所は、JR東京駅の八重洲口に近い、八重洲ブックセンター本店。その8Fイベントフロア。

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posted by 諸星ノア at 20:32| マンガ・マンガ家

2014年06月07日

吉元ますめ先生サイン会@有隣堂横浜駅西口コミック王国

 新宿で映画鑑賞後は、横浜へ移動です。

 JR横浜駅西口地下にある、有隣堂横浜駅西口コミック王国にて、マンガ家・吉元ますめ先生のサイン会に参加です。

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posted by 諸星ノア at 19:54| マンガ・マンガ家

2014年05月11日

山川直人先生サイン会@SHOP Yonpo(下北沢)

 マンガ家・山川直人先生のサイン会に参加してきました。

 場所は、東京・世田谷区、下北沢にあるTシャツ屋「Shop Yonpo」。小田急線下北沢駅南口下車、狭い路地に入ったところにあるので、見つけにくかったですが、分かってみれば、駅からはすごい近いです。5〜6分くらいかな。

 お店は、マンガ作品の図柄を使ってデザインしたTシャツを販売するお店らしいです。

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posted by 諸星ノア at 20:56| マンガ・マンガ家

2014年04月12日

松本零士先生サイン会@書泉ブックマート

 14時より、神保町・書泉ブックマートにて、マンガ家・松本零士先生(76歳)のサイン会に参加です。

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posted by 諸星ノア at 22:24| マンガ・マンガ家

2014年04月05日

小沢さとる先生サイン会@書泉ブックマート5階

 マンガ家・小沢さとる先生(77歳)のサイン会に参加です。

 場所は、東京・神保町。書泉ブックマート5階フロア。開始時間は、14時。

 風邪をおしての強行参加です(苦笑)。
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posted by 諸星ノア at 20:26| マンガ・マンガ家