2014年05月03日

怪獣デザイナー・米谷佳晃さんサイン会@資料性博覧会07(東京・中野)

 先月に講談社より『華麗なる円谷特撮デザインの世界 ミラーマン☆ジャンボーグA 米谷佳晃デザインワークス 1971〜1973』が発売さました。

 それを記念して著者・米谷佳晃(よねたに・かこう)さんのトークショー&サイン会が開催され、参加してきました。


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↑『華麗なる円谷特撮デザインの世界 ミラーマン☆ジャンボーグA 米谷佳晃デザインワークス 1971〜1973』。

 場所は、東京・中野。

 JR中野駅北口から徒歩7分ほどにある、中野セントラルパークサウスコングレスクエアB1コンベンションホール(長い!)。

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↑中野セントラルパークサウスコングレスクエア。

 ここで、マンガ専門古書店の最大手・まんだらけ主催の『資料性博覧会』という同人誌即売会があり、そのイベントとして、米谷さんのイベントが行われるのです。

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↑『資料性博覧会07』のポスター。07とは、第7回ということ。

 実は上記の本は、まんだらけ出版発行の通販目録誌『まんだらけZENBU』で連載されたものに加筆したものを書籍化したようで、その縁で、まんだらけ主催の同人誌即売会でのイベント開催となったようです。

 参加するには、まず入場証代わりの『資料性博覧会07』パンフレットを購入し、会場内の委託ブースにて、上記の書籍を購入が条件です。要は、即売イベントです。

 11時開場後に、書籍を購入、無事サイン会整理券をゲットです。

 ここまで書いておいてなんですがー

 私はこの本が出るまで、米谷佳晃さんの存在を知りませんでしたー(大汗)。

 特撮ヒーロー好きなのに、ものすごいモグリですなー。

 自分が幼い頃リアルタイムで観ていた、『ミラーマン』や『ジャンボーグA』登場の怪獣は、米谷さんデザインだったんですねぇ。

 ネットで調べると、先日サイン会にも参加した開田裕治先生とも、『怪獣倶楽部』という同人誌活動で接点があったようです。

 さて、トークショー&サイン会は、『資料性博覧会』と同じ会場内にて。入り口入って、左の壁側をパーティションでウナギの寝床のように区切って、そこにイスを並べて行います。

 まずはトークショーが、13時より開催されまして、その後にサイン会です。サイン会整理券が、トークショー入場証代わりでもあります。

 トークショーは、聞き手をガイガン山崎さんが担当。

 山崎さんは、特撮系ライター。若いイケメンさんです。KKベストセラーズから出ているムック『語れ!○○』と言ったウルトラ本などにも、編集&執筆者として参加されています。

 米村さんも壇上に登場され、13時過ぎにトークショースタート。

 以下、私のメモ書きによる、要約を書いてみます。間違ってたら、すみません。

山崎「本を見ると、デザイン資料がとてもキレイに保存されていますが、どうしてですか?」
米谷「こういうデザイン画は、造形に渡すと用済みなので、破棄される。40年以上前だから、カラーコピーというか、モノクロコピーさえない時代なので、手元に残らない。これはまずいと思って、プロデューサーに掛け合って、必ず返却させるよう約束を取り付けてから、仕事をしていたんだ」

山崎「時々、怪獣の名前とデザインが、見た目に一致してないのは、どういう理由から?(『ミラーマン』に登場した)モグラキングとか、見た目はモグラに見えないんですが」
米谷「クリエーターとしては、意図的に見る人の想像を裏切るデザインをすることがあるんです。モグラをそのままデザインしても、面白くない。それと、『ミラーマン』初期の頃は、撮影現場が忙しく混乱していて、着ぐるみが早く出来上がった方から撮影をしてしまうケースがあり、結果的に台本にある怪獣の名前と見た目が合わないこともあった」

山崎「初期ウルトラシリーズの怪獣は、デザイン・成田亨+造形・高山良策という、成田・高山コンビが生み出したことは有名ですけども、米谷さんはあのコンビが生み出した名獣を受け継いだデザインをされてますが?」
米谷「それは、今のように、過去の人気怪獣を安易に焼き直して行こうというんじゃなしに、あのコンビが生み出したデザインの系譜が、円谷から一旦途絶えた時期があったんですよ。デザイナーの目で見ると、あのコンビの生み出したアイデアは、1回こっきりで終わらせるには惜しいものばかりなので、あえて取り入れたんです」

山崎「本の中で、デザイン画の修正を頼まれるのは嫌だとありますが」
米谷「デザイン画って、絵ですから、そういう意味で修正は簡単に出来ますけど、修正したのを造形するスタッフにしたら、嫌な顔されますよ。角を描き足したり、時計を描き足したら、ただでさえ忙しい造形スタッフは、さらに作り足さなきゃならないんだから、手間がかかる。それと、怪獣はおもちゃになったり、キャラクタービジネスにもなるから、玩具化しやすい形にする必要があるんです。だから、安易な描き直しは、したくないんです」

山崎「『ウルトラマンT(タロウ)』で、ウルトラの母のデザインコンペがあったという話があるんですが、そうなんですか?」
米谷「プロデューサーから母のデザインを頼まれたことは確かで、描いたんだけども、忙しくて出しそびれたんだ。後で分かったんだけども、同時に複数の人に母のデザインを頼んでいたみたいだから、正式なコンペじゃないにしても、出てきたデザインから選んでたのかもね」
山崎「のちに『仮面ライダークウガ』をプロデュースした高寺重徳さんが子供時代に、雑誌のウルトラの母のデザインコンテストに応募して、選ばれたらしくて、それが高寺さんの自慢らしいですけど、子供のデザインコンテストってあったんですか?『T』のデザイナーの井口昭彦さんに聞いたら、そんなことはねぇ!って言ってましたが(苦笑)」
米谷「そういうのは、なかった気がする。もしかしたら、プロデューサーが井口さんに、子供が描いた案というのを伏せて置いて、耳のところをおさげみたいにして描いてくんないって、頼んだのかもしれないけど」
山崎「ちなみに、米谷さんの描いた母は、どんなデザインなんですか?」
米谷「今も仕事場に保管してるけど、『キカイダー01(ゼロワン)』(石ノ森章太郎原作の東映特撮ヒーロー)に出てくる、ビジンダーみたいな、大きなハート型の顔で、レースを肩にあしらったデザインで、結構上品なデザインにしたんだ(笑)」

山崎「米谷さんと他のデザイナーとの、怪獣デザインの違いみたいなのはありますか?」
米谷「明確なのはないと思うけど、僕の場合は、現場の演出プランまで考えたデザインをすることかな。こういう武器があるとか、得意技があるとか、そういうのをデザイン画に書き込む。デザイナーは、監督よりも先に、脚本が見られるんですよ。脚本の前の、企画書の段階からとか。すぐデザインして、造形に回さないと、撮影に着ぐるみが間に合わないからね。プロデューサーや脚本家とそういう本の段階から打ち合わせして、企画や狙いを素早くくみ取って、怪獣デザインに生かしていくのが、僕のやり方です」

 トークショーは30分の予定が、20分超過。

 怪獣のデザインと名前の不一致に関する事情や、高寺さんの自慢が粉砕されたり(苦笑)、ビジンダーみたいなウルトラの母だとか、秘話が次々と飛び出した、貴重なトークショーでした。

 一旦休憩を挟んで、サイン会です。『華麗なる円谷特撮デザインの世界 ミラーマン☆ジャンボーグA 』のみに、サインです。

 米谷さんにサインを書いて頂きながら、米谷さんがデザインした『帰ってきたウルトラマン』の怪獣・グロンケンについて、「(グロンケンが腕先の円状ノコギリで観音様をぶった切るシーンが印象強いです」と申しますと、「あれは、観音様(のミニチュア)が良く出来てたしねぇ」と感慨深げでした。

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↑頂いたサイン。

 なかなか貴重なお話が聞けて、大満足のイベントでした。

 米谷さん、お疲れ様でした!



※米谷さんが関わった『ジャンボーグA』のOPを貼っておきます。

 『ジャンボーグA』は、ウルトラシリーズと違って、地上波再放送に恵まれず認知度は低いですが、昨年誕生40周年でした。

 私も、リアルタイムで見たきりという印象です。

 作曲は、『仮面ライダー』や『暴れん坊将軍』でお馴染み、菊池俊輔。円谷作品にしては珍しい、泥臭い「菊池節」が炸裂してます。

作詞/清瀬かずほ、作曲・編曲/菊池俊輔、歌/谷あきら(子門真人)、荒川少年少女合唱団。

ジャンボーグAMAD 


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posted by 諸星ノア at 19:25| 特撮&VFX作品・特撮ヒーロー・怪獣