2013年05月18日

佐々木マキサイン会@武蔵野市立吉祥寺美術館

 絵本作家・イラストレーターの佐々木マキさんサイン会に参加してきました。


 現在、東京の武蔵野市立吉祥寺美術館にて、「佐々木マキ 見本帖」という展覧会が開催中で、そこで佐々木さんのサイン会があるのです。

 武蔵野市立吉祥寺美術館は、JR吉祥寺駅北口から歩いて5分ほどにある、コピス吉祥寺A館7階にあります。

 コピス吉祥寺は、ザックリ言うと、デパートみたいな所。ネットで調べると、この建物は元は伊勢丹だったらしい。2010年に、三菱商事都市開発株式会社が運営するコピス吉祥寺となったそうです。

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↑展覧会ポスター。

 サイン会に参加するには、13時から、美術館のグッズコーナーにて、佐々木マキの書籍を買った人に、整理券を配るという。

 お昼12時に、美術館に行ってみると、すでにグッズコーナー前には、30人くらいがわらわらといる。

 予想外というか、こんなに佐々木マキのファンが、いるんですねぇ。驚き。

 12時15分くらいになって、美術館スタッフが、ようやく集まった人をロビーに整列させる。どうもお役所仕事っぽくて、見てるとスタッフの数は多いのに、一向に指示が進まない。

 グッズコーナーのワゴンに、佐々木さんの作品が置かれているけれど、その後続々列が延びるのに、本の在庫が足りるのか、不安になる。

 13時、ようやく本の発売開始。私がグッズコーナーで『佐々木マキ見本帖』(メディアリンク・ジャパン)を購入し、整理券をゲット出来たのは、13時半くらい。やれやれ・・・。

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↑整理券。

 サイン会は14時からなので、それまで展覧会の展示を観ます。入館料は、100円。当日なら、出入り自由。

 佐々木マキさんは、1946年神戸市生まれ。1966年に、マンガ誌『ガロ』でデビュー。最初は、マンガ家だったんですね。

 一般的には、村上春樹の挿絵などで知られているでしょう。私も最初に佐々木さんの絵に触れたのは、村上春樹の『羊男のクリスマス』でした。

 また『やっぱりおおかみ』などの、オオカミを主人公にした絵本でも知られています。

 今回の展覧会では、『ガロ』掲載のマンガ原稿から、挿絵、版画、絵本などの原画が展示されてます。

 初期のマンガは、シュールな作風。これでは特殊すぎて食えないだろうと想像出来ますが、その後、学習雑誌の挿絵から絵本へと、シュールな絵柄は残しながら、万人向けの分かりやすい絵になっていきます。

 絵本は、グァッシュや水彩絵の具、カラーインクなどなどを駆使して描かれてますが、もう隅々までキッチリ描かれていて、美麗。厚塗りも、水彩、ペン画など、どれも使いこなされていて、感心。どの画材を使っても、佐々木マキの絵柄は変わらないです。

 ため息が出るほど、綺麗なカラー絵。ペン画も、線が綺麗すぎる。

 それと、どんな高度な技術があろうとも、画面には童心のような無邪気なユーモアがあふれかえっており、技術と童心のバランスが素晴らしい。

 凡人だと、どっちかになってしまうでしょう。ただ上手くなることは出来ますが、絵に面白みがなくなるでしょう。下手で子供の落書きっぽいだけでは、鑑賞に堪え得ないでしょうし。

 それと、絵がポップであること。ポップさが、万人に受ける表現だと思います。

 すごい人ですね。

 そんなことをしつつ、サイン会開始の14時に。すでにロビーには、整理券を持ったファンが列を作ってます。

 その隣には、まだ整理券をゲットするための列があります。1時間もあって、まだ配布できないのかよ〜。

 14時5分過ぎ、ロビーに特設されたサイン会場所に、佐々木さん登場。

 私の前の人達の様子を見ていると、佐々木さんはサインに、絵を入れています。オオカミの絵が多いですね。皆さん、『やっぱりおおかみ』を買ってる人が多い感じですし。

 で、私の番になり、佐々木さんが絵を描き始めましたがー何??

 オオカミを描いて下さるのかと思っていたら、横にした壷のようなイラストで・・・。

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↑描いて下さった、イラスト。

 佐々木さんに失礼かと思いましたが、思わず「これ何ですか?」って尋ねてしまいました。

 脇のスタッフが、「ガラスのような潜水艦ですよ」と答えてましたが、??

 最低でも、生き物を描いて欲しかった(苦笑)。

 後で、『佐々木マキ見本帖』を読むと、1971年に『ガロ』に描いたマンガ『ピクルス街異聞』という作品に、この潜水艦が描かれてます。

 というか、これはガラスの潜水艦ではなく、少年が雲発生装置みたいなので作った、飛行船みたいなもので、プロペラを回して空を飛んでます。脇のスタッフも、いい加減だなぁ。

 佐々木さんは、私が見た目老けているから、このマンガを知っているんだろうって思って、描いて下さったのかな?1971年と言えば、私は3歳ですが(苦笑)。
 
 そんな複雑な余韻を残しつつ、美術館を後にしました。


※マンガ家・杉浦茂のファンが作ったらしい(?)、杉浦茂生誕104周年記念のMAD映像です。

 アニメ『アイドルマスター』のOPを、杉浦茂の絵柄で表現しています。

 佐々木マキさんも、杉浦茂のマンガが大好きだったそうです。

杉浦茂風アイドルマスター オープニング


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