
↑表紙。
古書店にて、中古品で購入した。発行は、2009年。
横山光輝の作品だと、一般的には『鉄人28号』か、『三国志』なんだろうけど、私は昭和30年代の、丸っこい絵の頃が好きなんです。
『風小僧』は、1958年に東映が制作したテレビドラマ。このマンガは、テレビドラマのコミカライズ作品。秋田書店の『冒険王』で連載されていました。ドラマ『風小僧』は、山城新伍が主演であることを、後に知りました。
『風小僧』は、私の生まれる前の作品ですが、興味を持った経緯を少し話します。
私が小学生の頃、『コミックヒーロー ビック作家自伝漫画集』(大都社)というマンガ雑誌が出ました。
この雑誌は、手塚治虫、藤子不二雄ら、大御所作家の自伝マンガが再録された本で、横山光輝のマンガもそこに載っていました。私は藤子不二雄ファンだったので、藤子作品目当てで買ったんだと思います。
その巻頭カラーには、昭和30年代のマンガ雑誌付録の表紙が紹介されていました。
そこで付録の『風小僧』の表紙が載っていて、絵が良いなぁ、いつか読みたいなぁと思って今までずっと頭に残っていたのです。
私は古いマンガが好きなんですが、すでに小学生の頃から、そういう嗜好があったようです。
私の話はこれくらいで、本作を読んだ感想ですがー
大らかな時代だな、と。
忍術が超能力と同じ感じで、エイッて言えば、竜巻が起こったり。それと、戦国時代みたいですが、ピストルがバンバン出てくるし(苦笑)。いやぁ、牧歌的。
こういう世界は、リラックス出来て、好きです。
横山先生は、他の作品を読んでも思うんですが、キャラクターの描き分けが、曖昧。似た様な造形の顔が、善玉にも悪玉にも出てくるので、時々分からなくなる(苦笑)。顔の輪郭も、定まらないし。
気になったのが、主人公の風小僧・小六が、連載途中からほとんど活躍しない(汗)。風を起こす秘術(?)で、親の敵をバッタバッタと討つのかと思いましたが、主に活躍するのは、風の神っていう不思議な力を使う小六の味方。
キャラクターを中心に書くより、ストーリー重視なのでしょうね。主人公も、ストーリーを進める上での駒でしかないんじゃないかな。キャラの造形が、あまり凝ってないのも、主眼がストーリーだからかも。
本作は時代劇マンガですけど、私の子供時代=1970年代くらいには、子供マンガに、時代劇はあまりなかったです。『快傑ライオン丸』(1972年/ピー・プロダクション)とか『変身忍者嵐』(1972年/東映)が、かろうじてあったくらいか。
1950年代ってのは、子供カルチャーに、まだ時代劇があったんですね。
ともあれ、丸っこい昭和30年代の絵ってのは、なんか癒されます。
※映画版『風小僧』→テレビ版『風小僧』の紹介映像。解説者に、故山城新吾が出ています。
懐かしのヒーロー「風小僧 〜山城信伍さん解説」
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