2013年02月21日

『原田泰治[ふるさと心の風景]展』

 東京・大手町にある、逓信総合博物館ていぱーくにて開催されている『原田泰治[ふるさと心の風景]展』に行ってきました。

 午前11時半頃、現着。


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↑逓信総合博物館ていぱーく。

 ていぱーくは、2006年に小松崎茂の展覧会で行った以来、5年2ヶ月ぶり。

 現在のていぱーくは、少し寂れた感じになってました。中の食堂も、団体の予約以外は、入れないみたいだし。

 で、原田泰治展ですがー

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↑原田泰治展入り口。

 原田さんの作品で、記念切手に使われた原画が展示されてました。

 今更ですが、原田さんは世界的に有名な画家です。1940年長野県諏訪市生まれの、現在72歳。

 懐かしい日本の田舎の風景を、細密に、独特の暖かい色調で描かれてます。

 展示されている絵画は、座布団くらいの大きな作品が多く、その緻密な筆致に感動でした。

 草木や、花々、屋根瓦の一枚一枚に至るまで、丹念に手抜きなく筆で描かれており、驚きです。

 山の色づく様子も、単に緑ではなく、色んな色の階調で描いており、その美意識がすごかった。

 中でも、雪が降る描写では、雪の一粒一粒を、均等な大きさで、画面一杯に描かれており、驚きでした。

 私も下手なりに絵を描いている身ですが、この丁寧さは、気が遠くなるような作業です。

 原田さんは、今月TBSラジオ『大沢悠里のゆうゆうワイド』に出演され、「何ヶ月もかかって描いた絵だから、売る気にはなれない」と語ってましたが、それが分かる気がします。これだけ心血込めて描いていれば、手放す気が起きないだろう、と。

 絵に対する愛着が、作品を通しても分かる気がします。

 個人的に気に入っているのは、原田さんがお描きになる建物。どれもやや斜めに立っていて、直線で構成されず、フリーハンドの曲線で描かれているから、可愛いのです。

 それと車と電車。メカ類も、曲線で描かれて、ミニチュアのような可愛さ。

 あと、田舎の風景も良いんですが、一点だけ、渋谷の表参道を描いた絵が好き。

 渋谷の危険な街的なイメージではなく、モダンで平和な渋谷が表現されていて、良かったです。

 会場には、年配のご婦人が多いですが、確かに若い人には、退屈かもしれません。

 こういう穏やかでしみじみとした絵は、はやり歳を経ないと、味わえないものだと感じます。私も、歳を取ったんでしょう。

 しみじみした時間を過ごせた展覧会でした。


※インド人歌手・チャダによる、「面影の女(ひと)」(1975年)です。

 黒人演歌歌手ジェロのルーツ的な存在ですかね。

 私の好きなマンガに、『名たんていカゲマン』(山根あおおに著)という子供向けギャグマンガがあるんですが、作中には連載当時=1970年代の人気タレントがよく登場するのですが、チャダも描かれてます。それほど、人気だったんですね。

 作詞/山口洋子 、作曲/猪俣公章、編曲/松木謙一。

面影の人歌手不明)古いです。!


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posted by 諸星ノア at 22:10| 展覧会めぐり