
国技館に入ると、幕内力士が紋付き袴で、お出迎えしており、ファンからの写真撮影やサインに応じていた。失敗した。色紙持ってくれば良かったなぁ。写真は、岩木山、栃乃洋を撮らせてもらう。でもピンぼけになって、また残念。把瑠都(ばると)が大人気で、写真やサインの列がすごかった。
午前11時半から、興業は開始される。私は少し遅れて行ったので、すでにプログラムが始まっていた。幕下決勝正五番という、幕下力士5人が、東西に別れ、勝ち抜き戦。
ここら辺は、昼食確保しに行ったり、相撲甚句や十両土俵入りは、あまりよく観てなかった。ちなみに、12時近辺で、お弁当は完売。昼飯抜きか〜。
と思ったら、枡席でご一緒させて頂いた、父の会社の知り合いの方に、焼き鳥などごちそうになる。ありがとうございました。
十両土俵入りの次、初切(しょっきり)くらいから、身を入れて観るようになる。子供のお客が、喜んで観ていたなぁ。武蔵川部屋の双武蔵(三段目)と地車(序二段)が、ゆかいに演じた。どちらかが土俵で、小島よしおの「そんなのカンケーねぇ!」をやってました。
あっ、十両土俵入りの前に、栃東が最後の回し姿を披露しに、土俵に上がった。もう見せられる肉体ではないのだが、最後にもう一度回し姿でご挨拶したい旨、アナウンスされた。館内進行アナウンスは、NHK吉田賢アナウンサー。

十両取り組み。北桜の大量塩まきや、片山の天高くキレイに足を上げる四股に、館内湧く。相撲は、花相撲(真剣勝負ではない相撲)なので、淡々としたものです。
いよいよ、断髪式に入ります。
玉ノ井部屋東京後援会会長、松尾敏男氏の挨拶から、スタート。花束贈呈で、松任谷由実が来場。女性は土俵に上がれないので、栃東が土俵のヘリまで行って、土俵下のユーミンから花束を受けた。
説明しなくても分かると思いますが、栃東は土俵の上に置いたイスに座って、参加者から大銀杏にハサミを入れてもらう。ちなみに、髪の毛は3本ずつくらい切れて、参加費は10万円。
断髪式では、最初に北京五輪野球日本代表監督、星野仙一氏が来て、館内大いに湧く。
私として、注目だったのは、プロレスリング・ノア勢が、断髪式に参加していたこと。永源遙、KENTA、そして小橋建太。吉田アナが名前を呼び上げて、土俵に上がるのだが、NHKアナウンサーが、プロレスラーの名前を呼ぶという滅多にない新鮮さが良かった。
父の会社の社長さんもハサミを入れていた。それと、社長さんの友人である、タレントの小野ヤスシさんも参加。
社長さんと小野さんは、断髪されてから、私のすぐ前の枡席まで来られて、しばらくいらした。私の50cm先に、小野ヤスシの後頭部があった。あのドンキーカルテットの小野ヤスシと、ここまで接近するのは、私の人生で多分最初で最後であろう。
いよいよ、土俵関係者。
北の湖理事長は、スタスタ来て、サッと切って、スタスタ帰る。そのあまりの素っ気なさに、館内は「やっぱりこの人はねぇ・・・」という空気になる。
千代大海、朝青龍、貴乃花親方などが続き、最後に師匠であり父である、玉ノ井親方が、大銀杏に止めばさみ。師匠としてより、父として子の傷だらけ土俵人生を思うと、万感せまる思いだろう。親方は涙をこらえきれない。そして栃東も、父にハサミを入れられ、涙涙。親子鷹の、麗しい姿に思われた。

その後、プログラムには記されてないサプライズ。TUBEの前田亘輝氏がマイクを持って土俵に上がり、栃東が苦しい時に自分を鼓舞するために聴いていたという、「傷だらけのHERO」を熱唱。「傷ついても、強くならないと守れない」という歌詞は、まさに栃東の土俵人生そのものに感じた。栃東は聴きながら涙が止まらなかった。

歌い終わって、二人はガッチリ抱き合う。私も少し、目頭が熱くなってしまった。
無事断髪式が終わっても、まだプログラムは続きます。
朝青龍と幕下以下力士による、横綱綱締め実演。朝青龍に、館内のあちこちから、かけ声が飛ぶ。横綱は、終始笑顔で、時折手を振って応えるご機嫌ぶり。

マスコミ報道では、朝青龍批判がすごかったが、意外と相撲ファンは彼に寛容というか、好意的なんだと実感。悪い言い方になるけれど、いい加減だなぁって思ったり。
でも朝青龍は、存在感が別格というか、その場にいるだけで、その場の空気が変わってしまう存在感があるのも分かった。大物の風格というか。
これより中入りで、幕内力士、横綱土俵入り。太鼓の実演を挟んで、幕内の花相撲。


ここまで来ると、帰る人が出てくる。正直、ガチでやってないので、相撲に段取りっぽさが漂って緊張感がなく、やや退屈してしまう。つっぱり相撲しかない北勝力が、四つに組んで豪風を寄り切るなんて、信じられない光景がある。
そんな中、稀勢の里だけが、ピリッと厳しい寄り身で勝って、感心する。観客も沸いた。花相撲でも、緊張感を持ってやれば、観客は盛り上がるものなと思う。

最後は、横綱対戦。朝青龍vs白鵬。朝青龍は、仕切り中に笑顔を見せる。組み合って、お互いかわりばんこ吊り上げて、朝青龍が勝って見せる。
男女ノ里の弓取り式が終わり、これにて断髪式興業は終わり。
それにしても、興業が長いなぁ。もうちょっとコンパクトにできないものだろうか。私もそうだけれど、断髪式が終わった後が、すごくだれてしまう。幕下と十両の取り組みは、なくても良いような気がするけれども・・・。
ともかく。
二度も大関を陥落して、その度に復活したのは、大相撲史上初。ケガに泣かされ続け、何度も地獄を見ても、辛抱してはい上がった栃東。序二段から幕内まで,全段で優勝。幕内最高優勝3回。ケガさえなければ、横綱白鵬出現前では、唯一朝青龍と互角に戦える存在でした。
今まで、本当にお疲れ様でした。

※プロレスです。
永源遙の名前が出たので、彼の試合をアップしておきます。全日本プロレス、1985(昭和60)年。キラー・カーン&永源遙vsブルーザー・ブロディ&キラー・ブルックス戦。ジャパンプロレス時代の永源ですね。
カーン・永源vsブロディ・ブルックス
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39歳の野郎でございます。
ノアさんの文章は、読みやすく心地よいです。
並の評論家やエッセイストより、ずっと優秀です。
と言ったら褒めすぎでしょうか。
でも僕は本当にそう思うんです。
今後も読まさせて頂きます。
初めまして。ようこそお越し下さいました。
私の拙い文章に対して、過分なる評価を頂き、ありがとうございます。素直に、嬉しいです。
今後とも、私のブログをよろしくお願い致します。