世田谷文学館は、京王線、芦花公園駅南口から、歩いて10分くらい。住宅街の中にあります。

↑世田谷文学館。
久しぶりだな、ここ。
『日本SF展 SFの国』は、日本のサイエンス・フィクションの歴史を振り返る展覧会。

↑『日本SF展 SFの国』ポスター。
メインは昭和30年代以降のSF小説や雑誌から、テレビ番組、手塚マンガ、円谷特撮、大阪万博など、広いくくりでの我が国の、SFの歴史を見ていくというもの。
展示は、SF雑誌表紙や、イラスト原画展示、直筆原稿展示等々。
ショーショートで有名な星新一(1926〜1997年)の、草稿が展示されてましたけど、文字の小ささにビックリ!
文字幅2mmくらいで、わら半紙にびっちり書き込まれてます。
それで原稿は普通に、小学生が作文で使う400字詰め原稿用紙に、普通に書いてます。
未来画で有名なイラストレーター・真鍋博(1932〜2000年)の原画が見られたのも良かったです。
今で言う、llustratorのペジェ曲線の均一なラインで描かれたような線で構成された未来都市は、今また、新鮮な驚きがあります。直線と曲線、そしてカラフルな色彩で構成される、懐かしい未来像。
筒井康隆のデビューのきっかけが、『NULL(ヌル)』という同人誌というのはうっすい知識であったんですけども、その同人誌が家族(お父さんと弟)で作っていたものだったというのは、今回初めて知りました。へぇ。
それが江戸川乱歩の目に止まって、商業誌デビュー。
伝説の編集者・大伴昌司(1936〜1973年)が構成した、大阪万博『EXPO70'』のリポートも良かったなぁ。
各国パビリオンの写真の切り取り方=トリミングのセンスが、斬新というか、抜群。真っ青な空に向かって、赤、青、緑、黄色のポールが下から放射状に伸びるカットは、インパクト大。こういうトリミングは、今ないんじゃないかな。
『20世紀少年』でお馴染み、マンガ家・浦沢直樹のデビュー前、高校時代のマンガ原稿の複製が展示されてましたけど・・・上手すぎる!
絵のタッチは、劇画タッチに変わった晩年の手塚治虫の絵ですね。高校生なのに、超絶上手いけど、老成しているというか。
私は正直、小説は読まないし、SF小説も読まないんですけども、挿絵は好きなんです。
なのでこの展覧会を見に来たんですけども、小松左京や草創期からの生粋のSF小説好きならば、何倍も楽しめる展覧会じゃないでしょうか。

↑撮影OKスポット。アトムやウルトラマン、ゴジラ、太陽の塔(大阪万博シンボル)、黄色いロボットは・・・なんだっけ?
世田谷文学館の図録は、通販が可能で、この『日本SF展 SFの国』のそれも通販出来るので、行けない方は、利用されてはいかがでしょうか。

↑図録。付録に、大伴昌司構成の、サンダーバード基地図解が付いてきます。
※眉村卓のジュブナイルSF小説を原作とした、映画『ねらわれた学園』(1981年/大林宣彦監督)予告編をどうぞ。
角川が売り出した薬師丸ひろ子と、ユーミンの主題歌「守ってあげたい」が印象的。
あと、峰岸徹の怪演くらいしか、印象に残ってないんですけども(汗)。
ねらわれた学園
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