場所は、埼玉県。川越市美術館。

↑川越市美術館。

↑看板。
川瀬巴水(かわせ・はすい/1883〜1957年)は版画家で、今年になってネットでその版画を見てから、興味を持っていたのでした。
巴水は、大正から昭和にかけて、東京を中心とした日本各地の風景を版画に残した人で、透明感のある青色が印象的な作風なんです。
それと、穏やかな清涼感と、静寂さが感じられると言いますか。
川瀬巴水は、師匠の日本画家・鏑木清方(かぶらき・きよかた)のように美人画が描けずに行きづまっていたところ、同門の伊東深水(いとう・しんすい)の版画「近江八景」に影響を受けて、版画家へ転向したそうです(以上、ウィキより)。
ちなみに伊東深水は、女優・朝丘雪路のお父さん。
巴水は、新時代の浮世絵を模索する浮世絵商・渡辺庄三郎の協力の元、独創的な浮世絵版画を次々と発表し続けていったのでした。

↑絵はがき「東京二十景 明石町の雨後(昭和3年)」。
私は浮世絵のことはほとんど知らないんで、今回展示で驚いたことが多かったです。
まず巴水は、版画の元になる絵、完成予想図を、水彩画でびっちり描き上げてます。もうこれで完成で良いくらいの出来上がりです。
ここから薄い和紙をトレーシングペーパー代わりにして、墨で主線を写し取ります。
ここからは、彫り師が写し取った主線を元に、板に主版を彫っていくわけですね。
さらに驚くべきことに、色刷りの工程が、多い物で42工程もあること!
パーツ事、陰影ごと、色事に、慎重に色を刷り上げて行く様が、ビデオ上映で紹介されてました。
薄い色から、段々濃くしていく感じですね。水彩画の塗る順番みたい。
今デジタルで絵を描く人なら、例えば色や陰影などをレイヤー(階層)に分けて、全体の色味を調整しながら制作するのと、感じが似てる気がします。
ただ彫った版木は修正は効かないでしょうから、そこは職人的な熟練の技が必要でしょうね。デジタルソフトのように、誰でも簡単に修正できるもんではないでしょう。
深く、それでいて透明感のある色は、気の遠くなるような色刷りの工程を経て、刷られているわけですね。
そんなわけで、鑑賞終了−。
お腹が空いたので、美術館隣の博物館にある、「山吹」というお食事処へ。
昼時だったので、家族連れや、シルバー世代が多くいました。
日替わりランチが、ハンバーグ定食だったので、それをオーダー。

↑ハンバーグ定食。
隣でお母さんと一緒にいた4歳くらいのオチビちゃんに、「ボクとおんなじハンバーグだね〜」と話しかけられつつ、食す。デミグラスソースで、少し小振りのハンバーグだけども、普通に美味しいです。
小鉢で冷や奴がついてるのが、家庭的で嬉しいランチでした。800円。
※朝丘雪路さんが、『アルプスの少女ハイジ』のハイジ役で出演「エースコック スープはるさめ」CMです。
エースコック スープはるさめ「ハイジ登場」 比嘉愛未 速水もこみち 朝丘雪路
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